【令和学校長 防災アドバイスNo.7】
平年より3週間早く統計史上2番目に早い梅雨入りとなった九州では、17日朝6時までの1時間に熊本県山都町で5月の観測史上1位となる90.5mmという猛烈な雨が降りました。
山都町では、畑を見に行った高齢の女性が行方不明になっています。
平成29年九州北部豪雨で、甚大な被害が発生した朝倉市にある県立高校から、5月20日に施行される改正災害対策基本法の新たな警戒レベルを生徒の避難基準にいかに反映させるか相談を受けました。
気象庁の発表する警戒レベルである「レベル3大雨警報」と「レベル4土砂災害警戒情報」が、市町村の発令する「レベル3高齢者等避難」と「レベル4避難指示」の避難警戒レベルに必ずしもリンクするわけではありません。
特に福岡県内で4番目に広大な朝倉市の場合、九州北部豪雨で特に被害の大きかったAエリアと、それ以外のBエリアに分かれていて、Aエリアは1ランク早い避難情報が発令されております。
朝倉市の防災担当者に確認したところ、新警戒レベルで「避難勧告」が「避難指示」に一本化されるため、Aエリアでは「レベル3大雨警報」と同時に「レベル4避難指示」が発令される場合もあり得るとのことでした。
学校の場合、「登校前」と「登校後」で児童生徒の避難行動を分けていますが、気象庁の発表する気象警戒レベルだけで児童生徒の避難行動を分けている学校が多く見られます。
朝倉市のように1ランク早い避難基準を設けている市町村もありますので、市町村が発令する避難警戒レベルを基準に加味し、特に「レベル5特別警報」や「レベル5緊急安全確保」を待つことなく避難を完了しておかなければならないとアドバイスしました。